ビング・クロスビーのジングルベルは、ぼくが最初に覚えた英語の歌だ。
新物好きの叔父は、60年代の初めにすでに大きなステレオプレーヤーを持っていた。ぼくが遊びに行くと、たまに少しだけレコードを聞かせてくれた。ジャズをたくさん持っていて、聴き古した数枚を僕にくれた。小学3、4年のころだ。
その中の一枚が、ビング・クロスビーのドーナツ版White Christmasで、B面が Jingle Bellsだった。
何回も聴いて歌ったから、今でも伴奏やコーラスも含めてそっくりに歌うことができる。
さっき何十年かぶりに引っ張り出してきて聴いた。盤面のカビや埃でシャカシャカいう音を伴っていたけれど、懐かしいサウンドはやはり心を慰めてくれた。
今は、大好きなオスカーピーターソントリオのWE GET REQUESTSを聴きながらこれを書いている。これは確か高校のころ初めて買ったジャズのレコードだ。中学のころかもしれない。特に"The Days of Wine and Roses"が気に入っている。
次はシナトラにしようかな。それともデイブ・ブルーベック・カルテットのTake 5かな・・・
「クリスマスの夜は、やっぱりジャズでしょ」
ろくにレコードやCDを持っていないぼくは、独りそんなことをつぶやく。