2016年11月9日水曜日

トランプという希望

トランプが勝った。

すなわちMSM(メインストリームメディア)が負けた。

あれだけ反トランプキャンペーンに躍起になったにもかかわらずやられたのだから、さぞショックだろう。

そしてこの敗北はあのBrexitに続いての敗北だ。

世界全体が音を立てて変化している。

トランプ現象とBrexitいずれも、実は一つの大戦争の二つの戦闘だ。

戦争の対立軸は、グローバリズム対ナショナリズムであり、多国籍資本対国民経済であり、支配層対非支配層であり、富裕層対貧困層であり、特権階級対大衆であり、進歩主義対保守主義である。

前者勢力の代表がウォール街であり軍産複合体であり石油資本である。そして注意すべきは、MSMはそちら側の重要なプレーヤーだということだ。

つまり、MSMはグローバリストの宣伝機関または洗脳機関なのだ。

と言っても、議論が飛躍しすぎて腑に落ちないだろう。

次のように言えば分かりやすいかもしれない。

世界の政治と経済を牛耳っている勢力は、国境を超えて経済活動を展開し、各国の主権と法制度を敵視している連中である。決してアメリカ政府そのものではない。

世界中に紛争を起こし、地域を間接支配し、石油を確保し、金融をコントロールし、もうけた金をタックスヘイブンに蓄える。

カネとモノとヒトを国境を越えて自由に行き来させることが彼らの利益を生む。

必然的に各国の文化的特異性も邪魔になる。

二十世紀の後半から世界中の人が、とりわけ日本人が、彼らのプロパガンダに犯され続けてきた。

アメリカ国民も、日本人とは違った経緯で、強力に洗脳されてきた。

その魔法がいま溶けようとしている。

政治的建前から本音重視への移行である。

オバマ時代は、ポリティカルコレクトネスの頂点だった。建前で現実を処理することはできないから、当然オバマ政治は失敗した。

オバマに「チェンジ」の夢を見たアメリカ国民は、彼のキレイゴトに無残に裏切られて、今度は、彼らの本音を拡声器で叫んでくれる、下品だが頼りになりそうなトランプ親分に賭けてみる気になったのだ。

「地球市民」などは、「非武装中立平和主義」と同様、マヤカシであり、幻想であり、偽善的言説であり、それどころか危険思想でさえあるのだ。国境はすなわち国家主権であり、国家は私たちの生存と安全に不可欠なのだ。

国境の壁は、目に見えるものであろうがなかろうが、必要なのだ。

私も、トランプにささやかな希望を託す一人である。

むっつりス〇〇より陽気なス〇〇の方がましだとか、インテリづらの犯罪者より下品な正直者の方がましだとかという次元の話ではない。

本来の政治の機能を少しでも取り戻して、世界的な支配と被支配の関係を打ち壊す端緒を作ってくれないかという期待だ。

それは、地球規模の欺瞞を闇から引きずり出して、政治を本音に近づけることから始まるのではないかと考えるからだ。

日本国の在り方も、やっとそこから議論が始められるからだ。漸く日本の国体と防衛について、本当のことを話し合える時代が来たのかもしれない。

ただ、恐ろしいのは、グローバル支配勢力からの反撃だ。彼らには膨大なカネとネットワークがある。

とてつもなく周到で狡猾な謀略が張られるだろう。

最も分かりやすく効果的なのは、トランプの暗殺か。極東の独裁者の暗殺よりもずっとありそうな話だ。

げに恐ろしきはグローバリストである。

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