2014年2月20日木曜日

勝つと思うな思えば負けよ・・・大脳の支配から抜け出せ

真央ちゃんのショートプログラムは失敗だった。まことに残念。真央ちゃんの気持ちを察するとこちらの胸も痛む。

真央ちゃんのスケート技術は最高だ。やはり問題は精神面だと僕も思う。

彼女は、勝負への執念が強すぎるように見える。その結果自分を追い詰めすぎる。最後の最後には天地に身を任すことが必要なのだが、それが出来ない。

すべて自分でコントロールしようとしている。そうしないといけないと思っている。スケート中に何が起こっても、すべて自分の技術で何とかしなければいけないと思っている。その結果、リラックスが出来ない。ひいては集中が出来ない。

頭で滑っている。表面意識で滑っている。無意識で滑ることが出来ていない。一瞬一瞬の知覚を大脳で情報処理して体にフィードバックして、最適な反応をしようとしている。それは、所詮無理な試みだ。

表情と体のこわばりがそれを顕している。硬い。僕が習っている心身統一合氣道の言葉を使えば、一点が上がっている。

この点、キムヨナは対照的だ。鈴木明子や荒川静香にも言えるが、彼女たちには、多かれ少なかれ、演技中に勝負へのこだわりを忘れた没頭、没我が見て取れる。

とりわけキムヨナにもっとも顕著に現れている。彼女は踊りに入り込んでいる。彼女はその時勝負をしているのではない。全身全霊で踊りを踊っている。

大脳の干渉から解放されている。

だから見るものに最高の感動を与えるし、失敗も少なくなるのだ。

是非、真央ちゃんにそのことを解ってほしい。会得して欲しい。

ここで僕がこんなことを書いても、本人に届くことはないだろうが、心から願っている。




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